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概要
ChatGPTとは何か
誰にでも伝わるように書くと、「機械学習により返答が学習されている、検索型で情報が返答されるチャットボットサービス」。
検索後は、チャットUIライクな返答がされるのでみやすく、利用しやすいのが特徴でプログラミング関連であればコードの返答もされる。
ChatGPTの現状
本当にあっという間に動き出している。リリースからたったの5日でユーザー数100万人を突破していて、Instagramと比べてもこの普及率がどれくらい異常なのかがよくわかる。あと、OpenAIの評価額はChatGPTの公開前は2兆7000億円だったのが今は4兆円に近い。40日で1兆3000億円も増やした結果となる😮。 https://t.co/4lxnQWVdoT pic.twitter.com/uPxH9rbtD1
— sangmin.eth @ChoimiraiSchool (@gijigae) January 11, 2023
事業・プロダクトへの組み込みの結論
- 検索系のインターフェースを持つorバーティカルプロダクトは特に中長期でこの変化(ユーザーインターフェースとデータによる推薦の)に対応しなければいけなくなる。
- 中途半端な情報発信だと、ChatGPTに負ける。
ChatGPTで検索に何が起きるか・起きているか
Google・Yahoo的な検索方法から変化
- Google・Yahoo的な検索方法から変化
- 2.3.4語の掛け合わせでの検索からの変化、検索の入り口が文章入力が可能なためChatGPTに変わる可能性が出てきた
- ベースが一文や文章形式の対話型UI(未来は.Alexa,人型ロボットが出力してるかも)になる
- →検索のユーザー体験が変わるとGoogleでの検索が減少する
- =検索広告での売上が大きいGoogleがChatGPTがMicrosoftと一緒に検索変えていくことを危惧してる記事が増えてる。
- 恐らくこの数週間で世界的検索回数が減少?広告売上が短期で減少?のかも。ファクトのデータがないのでわからないが
チャットUIでのデータによる返答の変化
- チャットUI自体は昔から存在した
- ただ、一つに対して一つ返答(いくつかの回答を教師あり推薦)ではなく、機械学習により一文・文章から特徴タグ生成して文章やコンポーネント(コード、画像、etc)を返答するのがChatGPTでの変化
検索でのマネタイズの変化
- ChatGPTは、検索してサイト表示するプラットフォームで広告でマネタイズする訳ではなく課金でマネタイズする
- 2023年1月12日現在、ChatGPTは無料で利用できるが、今後は課金になるだろう。
- 検索エンジンからの流入のようにユーザーは余計な広告を見る必要がなくなるため中長期は、検索連動型広告・Google Adsenseは減少するだろう
なぜ、この体験が伸びるか
情報の信頼性と高い検索体験
- 情報の非対称性の解決
- 通常の情報を探す行動は、入り口がGoogle・Yahooなどになっていて、2,3,4語掛け合わせで検索する必要があるため検索する側が何を検索したいのかとそのドメイン知識と比例する
- → ChatGPTだとワードさえ知っていればかなり拙い入力でも理解、サブ的な情報を加味して返答してくれている
- 情報の信頼性の解決
- 情報を正しいステップ・粒度で得づらく、情報の信頼性はコンテンツ提供者(サイト運営者)に委ねられていた
- 結果、検索サイト側ではコントロールできず、不透明だったが、ChatGPTは自社でコンテンツの返答のコントロールを行なっている
検索サイトの上位表示ロジックとユーザー体験が紐づかないことの解決(Google,yahooの限界)
- 検索サイト側のロジックにより変動し、今最適な情報を推薦されているかはユーザにはわかりづらい
- 検索サイトの上位表示のロジック=SEOは文書構成、タイトル、テキスト量(データ量)、情報の更新性、内部リンク設計、外部リンクによる信頼性(被リンク)などによりコントロールされているが、検索するユーザのニーズとはあまり関係がない
- →間接的には回遊数率や滞在時間で計測されているが本質ではない
- 特に専門性の高い情報を提供するメディア・プロダクトや内容であるほど回答の信頼性、わかりやすさが必要、求められている
- 即時性、時事的な情報が求められるメディアではそこまで重要ではないが
結果
専門的サービスを提供者は、返答が常に学習されている(人ではなくソフトウェアとデータで)かつ対話型かつ文章型であり、信頼性の高い情報を提供することが求められている
過去のプロダクト話
- 金融領域のプロダクトFincy運営時代に考えていたこと
- 多領域にまたがるお金に関する検索は難易度が高い
- 現状や未来の自分の生活スタイルにアジャストしたファイナンシャルリテラシーの会得や最適な行動は人類には難しい
- なので、データによる検索体験のリプレイスを考えていた。
Googleを超えるなどと言ってたw
今後、事業やプロダクトにどう組み込むか
採用・マネジメント領域の状況変化への対応
特に採用やマネジメント領域は常に必要であるニーズに対して、状況変化が激しく、対応するためには複雑な情報のインプット・アウトプットを常にコントロールする必要がある。
人事コンサルがなくならない理由
→これが、人事コンサルがなくならない理由であると思う。事業・フェーズによって対応することが変わるのでニーズがあり続ける。また、組織の規模やフェーズ別でクライアントから情報を集めることによって体系化し、人が集めて改善した情報をもとになんとか顧客が求めるレベルの振る舞いをできているから。
プロダクトでナレッジ蓄積と自走に貢献する
だが、コンサルティングに業務を任せてやってもらうことは本質ではない。本来は、社内でナレッジを蓄積、社内のみで育成や変革が完結することが大事。それはプロダクトにしかできないことなので、プロダクトへの組み込み方が重要。
属人性の排除
また、顧客が得られる情報の質量が対応する社員の業務レベルに依存するので、膨大にあるデータ・情報から今あるべき振る舞いをChatGPTライクにやれるべきだなと考える。
顧客対応力の強化
プロダクトに組み込むことはもちろんのこと顧客対応にも変化が起きるので、カスタマーサクセスの一部AI化の時代も来るかもしれない。