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経営をしていて、人に事業・業務を任せないと企業として大きく成長はしない。企業として成長しないが、人に任せたからといって事業の解像度が下がると具体的な意思決定をしづらくなっていく。そのバランスをどう考えるべきかについて考える。
概要
誰向けの記事か
- 経営者
- 起業家
- 中間管理職メンバー
この記事の目的
- 以下に該当するときはアラートと捉える
- 課題に該当する場合、戦略・戦術を検討する一つのきっかけに
なぜ、事業解像度が下がる・起きるのか?
経営者が事業を深くみてない
経営者自身で以下をチェックリストとして活用してほしい、少しでもどきっとしたのであれば解像度が下がっている可能性があるので実行部分に書かれているアクションを行う必要がある。
- 数字以外のキャッチアップをしてない
- 顧客にあってない
- ユーザーにあってない
- 競合の数値しか見てない
- 周辺事業のことを考えてない、調査不足
- 自社の強みを把握できていない
- 事業が仕組みで成長できるようになってない
- 構造的に強みがない、強みが作れていない
- 事業に興味がない
- 事業に飽きているのに、新しい事業や収益の柱を作っていない
- 作るまでの時間を考慮できていない
中間管理職、リーダーの実力不足
- レポートが弱い
- 事業における実行、戦略が弱い
基本的には全て経営の問題ではあるが、任せたメンバーの状況次第ですぐに意思決定していく必要がある。任せるべきところ、任せずしっかりキャッチアップし続けるところ、はズレてはいけない。
サイバーエージェントの藤田社長がABEMA TV立ち上げ時から社長・プロデューサーのような立場で自分で全てのコンテンツをチェックしたり、見ていたようだが、大きく投資するのであればそれくらいの本気度が必要である。
事業解像度が下がった時の課題
エクイティファイナンス観点
- 事業や自社の競争優位性の把握が弱くなる
- ホットなポイントを訴求できなくなる
- 競合との事業の定量、定性の違いは何か
- なぜそれが発生し、作れ、どう継続できるのか
- バリュエーションが上がらなくなる
- 得られる金額が少ない中で赤字である場合、次のファイナンスが厳しくなる
- ダイリューションし続けてしまう
- 経営陣の持株が低い状態になる
- 経営権を奪われる可能性がある
マネジメント観点
- 部下が上司を信用しなくなる
- 信用がないので実行しなくなる、自分の考えを頼るようになる
- 経営者よりもあらゆる結果を出すためのヒトモノカネの知識・情報は現場の方が下がるので、結果が出ないことが多くなる、続く事になる
事業観点
- 既存事業の仕上がり、成長速度の認識が弱くなる
- その結果、事業のテコ入れ又は新規事業の仕込みなどが遅くなる
- テコ入れが遅くなる
- ROIが悪化する
- 成長が止まったように見え、モメンタムを感じなくなる
- 事業のモメンタムがないと組織全体の勢いがなくなる
結果、全体的にジリ貧になっていってしまう。
事業解像度を下げないためのアクション
事業のコアなポイントを吸い上げる仕組みを作る
- レポートラインを強化する
- 中間管理職には各ファンクション、事業の解像度が高いメンバーをおく
- もしくは、フラット型の組織にして、マネージャーを立てない
- フラット型の組織にすることで情報の透明性を上げる
- 皆が実行に集中できるようにする
- レポートする内容を仕組み化・整理し、レポートを受ける
事業のコアなポイントは変化しない事業を作る
- そもそも変化が少ない事業にベットする
- 事業は変化するので変化がないものを作ることは無理
- だが、変化が少ないものトレンドを意識したものではないことにベットするのは大事
- 変化が少ないが、オペレーションなどの競合優位性を作れるものにする
- オペレーションをシステムで作る
- システムが動くので問題が起きづらい
まとめ
経営、事業を強くするためには上記のようなことをラーニングし言い合うことができる経営陣、中間管理職との連携が必要である。経営陣と中間管理職の連携を強化するための施策などについてはまた別途書いていきたい。
基本的な内容に関しては以下。
経営陣の中での同意、共通認識ができていないと総合的に意思決定できず、レバレッジが効きづらい会社になっていってしまう。そうならないように経営陣は事業の解像度の高い経営メンバーを適切に配置し、振り返りを強化するようにおすすめしたい。