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読了: 約 6 分

2014年11月、偶然が重なり『SEKAI NO OWARI』の家セカオワハウスにお邪魔する機会に恵まれた。
SEKAI NO OWARIといえば昨年末の紅白にも出演し、中高生を中心に老若男女問わず幅広い世代にその人気を示している。 SEKAI NO OWARIのワンマンライブ「Twilight City」は、7月18日と19日に神奈川・日産スタジアムで開催された。バンド史上最大規模の会場で行われたライブで、14万人を動員。更に勢いが増している。

SEKAI NO OWARIの凄さ

まさに、ここ2年は飛ぶとりを落とす勢い。
オリコンの2014年のシングルランキングを見てみても、SEKAI NO OWARIのシングルが、AKBグループやLDH(EXILE)グループ、ジャニーズを抜くと、多くの作品が上位にランクインしているのがわかる。数多くのバンドがある中で、何故SEKAI NO OWARIだけが、このように上位に食い込んでこれるのか。

ちなみに「SEKAI NO OWARI」の2枚目のアルバム「Tree」(14日発売)が、発売初週で約24万8000枚を売り上げ、初登場で首位になり、着地は40-45万程度になったのではないだろうか。多くのアーティストが、アルバム作成だけに時間をかけて、上位に来る中で、シングルもアルバムも出すモノづくりへの情熱も着目すべき点だ。

Tree(通常盤)

SEKAI NO OWARIの中毒性とは

バンドが出てきた当初は、全く興味がないジャンルの音楽であった。
しか、し最近はよく上記したTREE/SEKAI NO OWARIを聴いている。
当初は楽曲に全く興味を抱かなかったのだが、不思議なことに毎日インタビューを閲覧したり、Youtube、他のWebメディアの記事を回遊するようになっていた。そうなったのは一体何故なのか。

http://entamedata.web.fc2.com/music/music2014.html

反骨精神でなく、エンターテイメントを

ロックを叫ぶ必要性がない時代。反骨精神ではなく、
人にゆっくり溶け込んでいくものが求められているのかもしれない。

音楽性より、何故多くの人に受けているのかという所に着目して、情熱大陸を見た時に、
経営にも通じるチームビルディングの在り方、チームの導き方を深く考えさせられる場面が
多かったので、少し整理しておきたい。

音楽をエンターテインメントとして全体で捉える

彼らの人気は確実に音楽を、歌詞を良く噛み締めて欲しい、楽曲云々ではなく、
『エンターテインメント』として捉えた所にあると思う。
エンターテインメントを追求する上での楽曲へのこだわりという逆算思考。

世界中でスマートフォンを持つのが当たり前になったし、
SNSでは知らない人とコミュニケーションを取る事、
YoutubeやSoundcloudで簡単・無料で聴くことが生活の一部になった。

コンテンツや感情は恐るべきスピードで消化されている。
歌詞で想像力を掻き立てられるようなことはなく、
ストレートなものが目出つようになった。
よりシンプルに物事を伝えなければ、”情報” として伝わらず、
すぐに終わってしまうからだろうか。

そういう状況下で、彼らの音楽は、4つ打ちのロックバンドとも、
ポップなアーティストとも、アイドルとも一線を画している。
歌詞はストレートなものから、ファンタジックで、想像力を掻き立てられるものが多い。

楽曲に関しても、心臓の音を曲に入れてみたり独自に音を創っていて、
映像やセットにもこだわりが強い。
通常のバンドではないオリジナリティがある。
簡単に咀嚼出来ない面白さのあるバンド、という認識に皆変わり始めたのではないだろうか。
変わり始めたというより直感的に伝わる部分も大きい。

上記したように、デバイスの登場により人間のライフスタイルは変化し、
それに伴い習慣・常識も変わってくる。
その時代にあったやり方に、SEKAI NO OWARIの提供する
『エンターテインメント』が適しているということ。

元々ライブハウスを自分たちで創ったという所もあるが、
彼らのライブは非常に手が込んでいて、素晴らしい。

この自分たちでオリジナルを制作するというストーリー、
創るものの質感も今の時代に合っていると思う。
よく音楽業界の方々が、ライブに来てもらうために現場で音源や映像を配信する、という話になるが

SEKAI NO OWARIはそうではない。
ライブの本質である『その場でしか味わえない体験』の価値を最大化して提供している。

音楽業界のこれまでの人のようなスキーム、継続的に好きになってもらうのは難しい。
毎回違うものを練り込んで提供する。それがSEKAI NO OWARIの価値=エンターテインメントなのだと思う。

しかし、そのエンターテインメントをどう作り上げるかというのがかなり重要だ。
何をするかも大事だけれど、人は一人では実現する事の幅が狭い。
つまり誰とやるか。

バンドや会社を誰とやるか

彼らが、音楽・バンドを創るより前に、ライブハウスを創ったというのは非常に有名な話だが、
その事例が面白い。
『誰とやるか』を明確に描けていないとその選択に大金と時間と労力を注ぎ込むなんて、
到底無理な話である。

今の時代、SNS等によって、これまでの友人ではなく、
どこの誰かも分からない人に愚痴や悩みを相談するなど
ある種簡単に満たされる自尊心。

希薄化し易い人間関係において、そこまでの人間を見つけるのは、意外と難しい。
簡単に自分と同じ人が見つかったと思っても、実は違うということなんてざらにある。
違う人間だから、それは当たり前の話なのだけれど。
そういう時代の云々を超越して、出会えたというのが素晴らしい。

世界(ビジョン)を描くことと強さ

SEKAI NO OWARIのヴォーカルFukaseのインタビューを見ると彼の言葉は一貫性があり、惹き込まれる。
強烈な人間性、経験が言葉に説得力を持たせる。

自分たちが目指すもの創りたいもの、届けたい人達が明確で、
そのために何を失ってもいい、得る為に失うものも分かっている。

そういう姿勢は、八方美人で万人に好かれたいと思っている人間には無い “強さ”だ。
この強さは、経営者にも共通する。
経営者は従業員との差が確実にある、最終的な責任や選択をしなければならないから孤独。
その孤独と戦わなければ最終的に所属しているメンバーが路頭に迷う事になるかもしれない。

シェアハウスにメンバーで住み、昼夜を問わず楽曲制作を行う。
映画等も皆で見るので、楽曲制作の際に『あのシーンのあれ』というような
雰囲気でコミュニケーションを取る事が出来る。
言語化すれば齟齬がないのだけれど、直感的な意思疎通というのは心地良い。

メンバーもFukaseを頼りにし、ある意味依存し、信頼し合って、
物づくりに対して同じ方向を向いている。
最高のチームビルディングではないだろうか。

ヴォーカルFukaseの言葉

ロックバンドに見られているけど、ロックをやっているわけではなくエンターテインメントをしている。
それをやる過程で、売れるためにとか言われても全く気にしていない。あくまで、お客さんが喜んでくれるようなエンターテインメントをしているだけなのだから。
注目されて圧迫されることなんて、人に注目されない寂しさに比べたら大した事がない。
だから、ずっと良いものをオリジナルで創っていくしかない。

これだけ言われたら、経営者なら社員はついて行きたいと思うのではないだろうか。
ビジネスだと、オリジナルでなく二番煎じでも勝てる場面も戦略如何ではあり得るが、
音楽は唯一無二。だからオリジナルで最初は批判されても前に進む、新しい事、自分たちが満足することを
追求する。

SEKAI NO OWARIの未来

彼らの音楽が廃れるのかと言われると、
まだ終わっていないけれど『SEKAI NO OWARI』というジャンルがあったかのように語られると思う。

唯一無二で、どのバンドとも比較し難い。
Web Magazineを関係で多くのアーティストの楽曲を聴いているが、
〇〇系と言えないアーティストが残るのだと思う。飲食店でもジャンルに囚われないお店が増えている。
人がジャンルのボーダーレス化をどのジャンルでも求めている。情報化社会で画一化されたものから
逸脱しようとしている。この思考は時代毎のサイクルで繰り返されるのだろう。

SEKAI NO OWARIは変わらない事がない。
ずっと変わり続けると思うが、それはあくまで『エンターテインメント』の追求の為だから。
曲調が変わるのも不思議ではない。そういうジャンルのバンドは未だかつて存在しなかったように思う。
ファンがそれで付いてくるのかはこれからの彼ら次第だが、これからも注目したいバンドであることに間違いはない。

気になった方は一回聴いて、映像やライブも観てみていただきたい。
音楽の未来があると思う。

Tree(通常盤)

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