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これからのデザイナー、エンジニアの仕事のやり方について考えている事を纏めるべく書いております。
技術系の事ではなく、概念的な記事が多くなってますが、ご了承ください。
概要
これまでの仕事のやり方
- 1つまたは、会社から別の会社に派遣や業務委託のような形で同じ会社に所属
- 1つの所にいる事で、中・長期的なスパンで人生設計でき、給与を頂き、生活の基盤を作る。
これまではこのような形で働いていたのではないでしょうか。
しかし、また最近2004年前後に盛り上げがっていた【ITバブル】の様なものが密かに来て、少し状況が変わってきているのではないかと思う。
何故・どのように状況が変わってきているのか
結論からいうと、
- シリコンバレー企業の影響+ベンチャーキャピタル・エンジェル投資家の増加
- ライフスタイルの超多様化の2点が挙げられる
エンジニアやデザイナー、プランナーが1つの企業からある種独立した形で仕事を行うようになってきている。
1.シリコンバレー企業の影響
ここ数年レベルでいえばFacebookやTwitter、Facebookに買収されたInstagram、Foursquare、Tumblr等々
多くの企業が出てきた。
アーリーアダプターだけでなく、私の小学校の友達が最近Facebookを皆やり始めた、なんて声も聞くようになったが、所謂キャズム超えをしてより浸透してきているように思う。
Instagramとは
Instagramはフィルターを用いたカメラアプリで、簡単に操作できるが、それなりのクオリティの写真が撮れ、
フィルターが数種類あるので遊び甲斐のあるアプリである。しかし、ビジネスモデルとしてはフィルターを課金として売るわけでもなく、
広告枠を設けている訳でもない。
そんなアプリが、2012年4月10日にFacebookによって約10億ドルで買収される。
Facebook、Instagramを10億ドルで買収
社員数十人で運営していたアプリ会社がこの額になるなんて、
なんと夢のある話なのではないだろうか。
日本のスタートアップ環境
日本でも、スタートアップ企業が続々増えて海外でもプレゼンする企業も出てきたり、Incubate fund等がスタートアップ企業を育成し、シード投資する等色々なプログラムが出来てきています。
ベンチャーに投資するエンジェル・VCが増えていますね。
下記はインベスターの一例。
1億円以上の資金調達に成功した28社のスタートアップ・ベンチャーにみる億単位のラウンドの共通項
また、GREEやサイバーエージェントも子会社等をどんどんサンフランシスコに送り込んでいたり、
ソーシャルゲームではDeNAとCAが組んだ進撃のバハムートがアメリカのappstoreのランキングで1位になるなど、
日本のコンテンツも力を示し始めました。
このようなチャンスが増加して、チャレンジ出来る土壌が整ってきた事が、
これまで普通に企業に属していたデザイナーやエンジニアは短期プロジェクトや他の会社の人とチームを組んで
アプリ・WEBサービスを作るようになってきた要因の1つだと考えています。
2.ライフスタイルの超多様化
超多様化って一体何ぞやという話だが、
「個人的にライフスタイルの多様化」という言葉は以前から聞いているように思い、最近はそれが根本的に変わってきているのではないかと考えている。
超多様化の意味・根拠
超多様化は最近シェアハウスやノマド、フリーランス系のニュースや本、テレビでの特集で良く見かけられるようになった。
皆さん自分のコントロールできる時間で自由に仕事をして、お金を得たい、仲間や知っている人と仕事をしたいという声が大多数のよう。
シェアハウスでも元々違う企業同士に勤めていたのに、皆やめて一緒にある事業やサービスを始めるようになったとも聞く。
これまで家は仕事をして帰る場所であり、
仲間と一緒に住んで家族のように生活し、それが仕事の仲間になる
なんて事は考えられてもなかったのではないだろうか。
これが新しい超多様化したライフスタイルであり、
住人同士で仕事をし、その繋がりで短期的なプロジェクト・事業、サービスを
展開するという事に繋がってきている。
余談だが、私もシェアハウスをしており、1年4カ月前に家を探す時に非常に苦労した。オーナーが昔の方が多く上記の様な新たな考え方を受け入れる方は少なかった。
しかし、最近ではシェアハウス専用のマンション等リノベーションも進み、
新たな市場・ビジネスも生まれてきていますね。
プロジェクトベースで働く事によるメリット
これまで企業人としての個人は、会社で求められた役割や評価によって行動し、
それによって対価を得ていたが、これからは個人が個人の仕事によって、より直接的に対価を得る時代なのではと考えている。
クラウドワークスや楽天の仕事を依頼するプラットフォーム等のように
クラウド上で仕事を依頼するサービスが増えてきています。
企業に依頼するよりも、個人に直接の方が価格を安く抑えられるというのが
大きなメリットで、最近伸びてきています。
スキルを細かく売ること
個人としても、スキルのバラ売りのような形で
自分のやりたい仕事をしてそれによって対価を得る事ができるので、
個人にとっても企業にとっても良い流れにはなっているのではないでしょうか。
ただ、だからといって今やっている事が嫌いではないのでどこかに転職すれば解決するというわけでもなく、
どこかの会社に属しながらプロジェクトベースで、違う会社の人たちと面白い事をしていく。
というスタイルに今後クリエイター全体がなっていくという事を感じています。
最近、元paperboy&co創業者の家入一真氏のFacebookのフィードで面白い事が書かれていました。
彼はLivertyという団体を創り、それは学生でも社会人でも参加可能で、まさに上記で述べている様な事を行っているようです。
最近ではstudygiftというサービスを作って話題になっていましたが、そのサービスがどうというのはさておき、
そういうプロジェクトベースでの仕事というのは今後絶対に多くなってくるでしょう。
昔から、何をやるかより誰とやるかという事が言われていますが、
ソーシャルメディアの発達によって一億層クリエイター時代が来ている今だからこそより、
誰とやるかという事に尽きると考えています。
会社に所属する意味や定義付け、意味を会社側がより明確にする必要があるという事かもしれません。
経営者やマネージャーはどうしたら、人が辞めずに離れずに率いていけるかを考える必要があるかもしれません。
どうだろう、デザイナー・エンジニアの採用が満足に出来ているだろうか?
旧来の求人採用から組織体制は、現代用に改善する必要があるのではないだろうか。
特にベンチャー企業では、
- これまで以上に会社がどうなっていきたいのか
- それをどうやっていくのか
- どういう誰に来てほしいのか
等を明確にする必要あるのかなと思います。
制作者にとっての幸せな仕事の仕方
下記の、Ustreamを見ていてコンサルタントの方が言っていたのは、
- コンサルタントはプロジェクトベースで仕事を進める。
- 人事の仕事の時は、人事を加えてチームを編成する。
一人一人が個人として立つ時代になるのではないかと。
個々によって、何が幸せな環境なのかというのは難しいが、
少なくとも個人的には自分のやりたい事が満たせ、自立できるお金を稼ぐという事。
下記のUstにもありますが、幸せの閾値が下がっている中、マズローの5段階欲求にもありますが、自己実現欲がやはり一番であり、
- 出演者に共通していた、色々やりすぎて一言で肩書きが語れない
それが全てなのかもしれない。
欲張りなのかもしれないが(笑)
つらつらと書いてしまったが、
以上でおわり。