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現在、スマートフォン向けのコミュニティサービスを作成していて、近年のコミュニティサービスの動向を追う中で2009年くらいから使っているTwitter
について、これまでのコミュニティサービスと比較して優れている点を再度掘り起こしてみたいと思います。
その過程の中で次のWEBサービスのエッセンスを見つけられたらと考えています。

初期からのリスト機能

Twitterにおける特徴的な機能の一つとして、【リスト】機能があります。
リスト機能は日本に来た当初は数字が出ていて(私が使っていた2009年・2010年頃)、その個人がいくつのリストに入れられているかを可視化出来ていました。

それによって、クラスタリング(属性で分類すること)をして、有益なツイートや友人を管理する事が出来ていました。
ただ、そのときはどちらかというとリアルグラフというよりバーチャルグラフで、実際の知り合いじゃない人たちを
フォローしていたのではないでしょうか。

そして、リストに入れられた、独特なリストをつけられている
という事で知らない人とメンションを送り合ったりしていました。
そこからオフ会になったりとか。

現在のリストの見え方

自分たちのときは就職活動仲間とかmet(実際にあった人)というような使い方をしている人が多かった気がします。

通常の@を飛ばす(メンション)という単純なコミュニケーションにプラスして、上のような
【角度のあるコミュニケーション】が出来るという点がTwitter初期の成長を支えたといっても良いのではないでしょうか。

コミュニティサービスにおけるコミュニティ形成までのプロセスにおいて、
ユーザー間がコミュニケーションをとりやすい設計になっている
所は非常に勉強になります。

コミュニケーションの角度が多い例
そことそこ繋がってるんだ〜みたいな会話がされたりするのですが、まさにこういう複雑な形でコミュニティを形成していくからだと思います。

承認欲求を満たすツール

プロダクトのマーケティング用語にイノベーターとアーリーアダプターという層(大体人口の10%~15%)がいて、そこを越えると
そのサービスやプロダクトは流行り始めるというものがあります。

言うまでもなく、そのイノベーター・アーリーアダプター層は情報感度が高い人です。
そういった人がどういう性格かという事を少し考えてみると、新しいもの・事を知っている私凄いでしょ?というような
意図していなくてもそういう話・態度が多いと思います。
つまり、誰かに認められたい・承認されたいという欲が人よりも強くあるのです。

そんな人にとって、Twitterはまさに最適なツールなのです。
なぜなら、情報の速度が極めて速いからです。
上記のように、新しいものが好きな人たちですから、情報も鮮度のあるものが好きです。
ここで、情報の速度が速いという点で、もう一つのTwitterの特徴でもある【RT(Retweet)機能】がかなり影響を与えています。

Twitterは気軽にユーザーが現在おこっている事をつぶやくので、事故や火災、電車の遅延から地震、セミナーの内容、
などなどあらゆることをつぶやいていますが、
それをRT機能を使って、その人と会話をするような形で拡散(非公式RT)したり、全文引用する形で拡散(公式RT)します。
セミナーの内容をまとめたつぶやきや有名人の言葉をつぶやいたり、何か良い事をつぶやこうという承認欲求が働いていており、
新しいものを早く公開したい・RTする事によってじぶんも新しい事・ものを知っているんだよというのを知らせたいという思いがあるのでしょう。

RTされている例

だから、新しくて良い情報はかなりの速さで拡散されるのでしょう。
そして、バイラルを引き起こし短期的なブームを起こす事が出来る。

私は、以上のように
リスト機能によるコミュニケーション角度の多さ、RT機能の即時性によってTwitterが流行ったと考えています。
他のコミュニティサービスにはなかった点であり、次なるコミュニティサービスのエッセンスとして覚えておきたいと思います。

そして広告であれば、より速く消費者に伝える事が出来たり、コミュニケーションサービスでありながら、
新しい動きが見え始めたのが2012年ですね。
今後のTwitterの動きも非常に楽しみです。